音程その一

今回は「音程」についてのページです。
「全音と半音」の時に音程について触れましたが、二つの音がどれだけ離れているか?を言い表す言葉が「音程」です。
いままでは隣り合った音のみ(ドとレ。ソとラなど)でしたがより離れている時にどう言うかを解説します。

この音程の話は単純ですが大切で、この後に解説する予定の「和音」などお話しする時に絶対に必要になってきます。

今回はとりあえず全音と半音は考えない事にします


音程を数える

二つの音を低い方から高い方へ数えていき、その数で「〜度」という言い方をします。

例えば
「ド」と「ファ」なら「ド(1)、レ(2)、ミ(3)、ファ(4)」となり「4度」です。最初の音も数に入れる点に注意。
指(手)を使って数えるのが早いです

「ミ」と「シ」なら「ミ(1)、ファ(2)、ソ(3)、ラ(4)、シ(5)」で「5度」です。

実際に楽譜で見てみましょう。今回はギターのポジションは付けませんが、気になる人は実際に弾いてみて下さい。



一番左から行きます
低い音から「ド」と「ファ」です。先ほど説明で出たものと同じですね。「4度」です。

次が「ミ」と「シ」です。「ミ(1)、ファ(2)、ソ(3)、ラ(4、)シ(5)」で「5度」。

次の小節の最初は「レ」と「ソ」です。「レ(1)、ミ(2)、ファ(3)、ソ(4)」で「4度」。

その次、最後が「ラ」と「ファ」。「ラ(1)、シ(2)、ド(3)、レ(4)、ミ(5)、ファ(6)」の「6度」


#や♭が付いても数え方は同じです。実際に鳴る音はずいぶん変わるのですが、その辺りは次回に説明します。

左から
「ド」と「ラ#」:「ド(1)、レ(2)、ミ(3)、ファ(4)、ソ(5)、ラ#(6)」で6度

「ファ♭」と「シ」:「ファ♭(1)、ソ(2)、ラ(3)、シ(4)」で4度

「ミ」と「ド#」:「ミ(1)、ファ(2)、ソ(3)、ラ(4)、シ(5)、ド#(6)」で6度


問題1:次の音程を数えてみましょう。答えはこのページのずっと下



とても広い音程

二つの音が大きく離れている場合、数えるのも大変になります。



この場合、「オクターブと〜度」と考えると分かりやすいです。左から見てみましょう。
「オクターブ」とは同じ音で高さが違う音の事です。必ず「8度」です。

「ド」と「ミ」ですが、もう一つ上の「ド」(いわゆる「高いド」)が途中にあると思えば、低い「ド」と高い「ド」がオクターブなので、高い「ド」から問題の「ミ」までを数えれば良いです。「ド」と「ミ」が3度なので「オクターブと3度」という言い方をします。
実際に全部数えた場合は「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド、レ、ミ」で10度になります。どちらでも間違いではありません。

「8度と3度なんだから11度じゃないの?」と思われた方。すいません。この「オクターブと〜度」という言い方の場合は以下の様になります。

「ド」と「ド」のオクターブに「ド」と「ミ」の3度が足されているわけでは無いのです。高い「ド」は一つしか出てないです。全部を計算する時には高い「ド」は一度しか勘定しないので8+3より一つ減ります。ただ、いちいち全部数えるのは大変なので「オクターブと〜度」と言う言い方が一般的です。

続きまして。
「ラ」と「ファ」:「ラ」と「ファ」は6度ですので「オクターブと6度」になります。

「レ」と「シ」:「レ」と「シ」も6度です。「オクターブと6度」となります。

「ソ」と「ソ」:凄く離れています。まず下の音「ソ」から初めて数えてみましょう。
、ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、、ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、」でオクターブが2回分です。答えは「2オクターブ」


問題2:次の音程を数えてみましょう。どちらの言い方でも良いです。



以上です。いかがでしたか?数えるだけなら誰でも出来るので簡単ですが、まさか音楽でこんな事をするとは、と感じた方もいるかもしれません。実際には音楽では数字で表すものが多いのです。
リズムも4拍子、3拍子など数字だし、楽譜もそもそも「五」線紙で下から1線、2線、と数えます。
どうやら音と数字は相性が良いみたいです。自分は数学は丸っきり駄目ですが。。。

次回はさらに詳しく本格的に解説します。二つの音の間の数を数える癖を付けて下さい。



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ここより下に答えあります


答え

問題1の答え。左から
「ソ」と「ソ」:8度。8度の事は「オクターブ」とも言います

「シ」と「ファ」:5度

「ド」と「シ」:7度

「ド」と「ミ」:3度


問題2の答え。左から
「ド」と「ソ」:オクターブと5度。あるいは12度

「ミ」と「ミ」:2オクターブ。あるいは15度

「ミ」と「ソ」:2オクターブと3度。あるいは17度

「ファ」と「ド」:オクターブと5度。12度