「全音」と「半音」
このページでは音楽の理論を理解するために先ず必要な、「全音」と言うものと「半音」と言うものを説明します。
ちなみに大して難しくないですが、読んだ後に「で、それでどうしたの?」と思われるかもしれません。
楽典に書いてある事の殆どが、感動的な曲を解説したりする様な芸術の香り高い言葉にあふれる物では無いです。
楽譜に書かれている事を解読し、言葉にする事で誰にでも理解できる物にしよう、という物です。
無味乾燥な部分もありますが、ぜひ読んでみて下さい。
楽典を理解するのに必要なのはごく普通の読解力(相当変な表現がありますが)と、小学校3年生くらいの算数です。
おそらく音楽のセンスはいりません、と言ったら怒られるでしょうか?
・まず最初に
二つの音があったとします。その二つの音の間の幅を「音程」と言います。
そして二つの音の高さが違えば違うほど、床と天井の間が広がるように、音程も広がるのです。
床が低い音、天井が高い音と言うわけです。
例:「ド」と「ミ」より、「ド」と「ソ」の方が音程は広い
二つの音が近ければ近いほど音程は狭くなり、遠ければ遠いほど音程は広くなります。
では、二つの音がどんどん近づいていったらどうなるでしょう?
はい。同じ音になりました。この場合音程は事実上無しです。理屈では「同じ音程」という音程になりますが、床と天井がくっついてしまった様な物です。
ではその直前、同じ音にならないギリギリの所は?というのが全音と半音です。
直ぐに隣の音の時の音程です。
さてこの隣同士の音ですが、実は二種類あります。ここでギターの音のポジション表を見てもらいます。
1弦が上になっています。
「ファ」と「ソ」(1弦か6弦が見やすい)、次に「ミ」と「ファ」(4弦が見やすい)を見て下さい。
「ファ」と「ソ」の間に何もないフレットがありますが、「ミ」と「ファ」の間は詰まっていて隙間がありません。
・「ファ」と「ソ」の様に二つの隣り合った音でもフレット一つ分の間を持つ物を「全音」と言います。数字で言えば1です。
・「ミ」と「ファ」の様に間が無い物を「半音」と言います。数字で言えば0.5です。
他にも色々とあるにはありますが、この二つだけ分かれば十分です。
それぞれ音を鳴らしてみましょう。「ファ、ソ、ファ、ソ」と弾いたり、「ミ、ファ、ミ、ファ」と弾いてみて下さい。
全音より半音の方が詰まった感じの音になります。人によっては不安な感じの音、と言ったりします。
・半音になる二つの音がもう一組あります。分かるでしょうか?
以上です。最後だけ見ても分かってもらえたと思いますが、あまりにもあっさりし過ぎるのでちょっと遠回りしました。
結論だけ言えば:ギターで言えばフレット一つ空けば全音、隙間が無ければ半音、です。
さらに#や♭を使う事で全音の物を半音にしたり、半音の物を全音にしたり出来ます。
1弦と3弦にご注目。
「ファ#」になると「ソ」との間は半音になります。「ミ」と「ファ(#)」の間は全音になります。
「シ♭」にすると「ラ」との間は半音になりますが、「ド」と「シ(♭)」の間は全音になります。
これで全音と半音の説明終わりにします。感想はいかがでしょう?「なるほど」と言う人もいれば「で、だからそれでどうしたの?」と言う人もいるでしょう。自分は初めて楽典読んだ時は後者でした。
これは、例えば算数を勉強する時に「数は一つずつ増えていきますよ」と教える様なものです。
いわゆる「音楽的な」話ではありませんが、こうやって理解していく事で誰でもアレンジや作曲が出来るようになります。
ご質問などあったらメールでどうぞ。
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